腰のヘルニアにピラティスは効く?

2025.09.04

〜痛み・体の動き・生活の質にどんな変化があるのか〜

「腰椎椎間板ヘルニア」と聞くと、多くの人は「強い腰痛」や「足のしびれ」をイメージすると思います。
日常生活にも大きな支障をきたし、仕事や趣味が思うようにできなくなることもあります。

そんな中、リハビリや運動療法の一つとして注目されているのが ピラティス です。

今回紹介する研究では、「ピラティスが腰のヘルニアにどんな効果をもたらすのか?」が調べられました。

研究でわかったこと

腰椎椎間板ヘルニアの人たちにピラティスを行ってもらい、その効果を観察したところ、次のような改善が見られました。

1.痛みの軽減
ピラティスを続けることで、腰の痛みが和らぎました。
体幹を安定させることで腰にかかる負担が減り、神経への圧迫も緩和されやすくなったと考えられます。

2.体の動きやすさ(機能)の改善
前かがみや立ち上がりなど、日常生活での動作がスムーズになりました。

3.生活の質の向上
痛みが減って動けるようになることで、仕事や家事、趣味への参加が楽になり、「生活の満足度」が高まりました。

4.柔軟性の向上
ピラティスではストレッチ要素も含まれるため、腰回りや足の筋肉の柔軟性が高まりました。

5.持久力の向上
体幹や下肢の筋持久力がつき、疲れにくい体に近づきました。

なぜピラティスが効くのか?

ヘルニアの症状は、椎間板が飛び出して神経を圧迫することが原因です。
ピラティスで体幹の筋肉をバランスよく鍛えると、腰にかかる負担が減り、神経への圧迫が和らぎやすくなります。
また、呼吸と一緒に動くことで血流も改善し、回復が促されるのです。

注意点

ただし、自己流で無理に始めるのは危険 です。

・痛みが強い時期は安静が必要

・正しいフォームで行わないと逆効果になることもある

そのため、最初は理学療法士や専門のインストラクターの指導を受けることが勧められます。

まとめ

この研究からわかったのは、ピラティスが腰椎椎間板ヘルニアの人にとって

・痛みを減らす

・動きを楽にする

・生活を快適にする

・柔軟性や持久力を高める

といった幅広い効果をもたらすということです。

「手術しかないのかな…」と思っている方にとっても、運動療法という選択肢 を知ることは大きな希望になるはずです。

腰の不調に悩んでいる方は、ピラティスを生活に取り入れてみるのも一つの方法です。専門家と相談しながら、自分の体に合った運動を探していきましょう。

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