~イギリスの大規模研究からわかったこと~
近年「歩くこと」が健康に良いという話はよく耳にしますが、具体的に認知症の予防にどれほど効果があるのか気になりませんか?
今回紹介するのは、イギリスで7万8,000人以上を対象に行われた最新の研究結果です。
研究の概要
・対象:40~79歳のイギリス在住の成人78,430人
・期間:平均6.9年追跡
・方法:加速度計付きリストバンドで日々の歩数と歩行強度を測定
・目的:1日の歩数や歩行の強度と、認知症発症の関係を調べること
主な結果
・追跡期間中に 866人が認知症を発症
・認知症リスクが最も下がる「最適な歩数」は 約9,826歩/日
・リスク低下が半分の効果に達する「最小限の歩数」は 約3,826歩/日
・強めのペースで歩いた場合(40歩/分以上)、効果はさらに高く、6,315歩/日でも十分な予防効果が得られる
・30分間の中で最も速いテンポで歩いた「ピーク歩行」もリスク低下に関連
ポイント
1.「1日1万歩」には根拠あり
約1万歩で認知症リスクが大きく下がることがわかりました。
2.少なくても意味がある
4,000歩前後でもリスク低下効果が確認されており、「全く歩かない」よりは格段に良い結果。
3.歩き方も大事
歩数だけでなく、速さ・強度がポイント。だらだら歩くよりも、少し息が上がる程度のテンポが効果的。
日常に取り入れる工夫
・通勤で一駅分歩く
・エスカレーターより階段を選ぶ
・1日30分、少し速めのウォーキングを取り入れる
まとめ
この研究から、「歩数」と「強度」の両方が認知症予防に重要であることが示されました。
「忙しくて毎日1万歩は無理」という人でも、4,000歩以上+速めの歩行を心がけるだけで、将来のリスクを減らせる可能性があります。
健康寿命を延ばすために、今日から少し歩数を増やしてみませんか?