運動後のストレッチって本当に必要?最新研究でわかった意外な事実

2025.10.07

「運動のあとにはストレッチをするといい」

多くの人がそう聞いてきたのではないでしょうか?

筋肉の疲れをとったり、ケガを防いだりするために、ストレッチを習慣にしている方も多いと思います。

でも実は最近、「運動後のストレッチは思っているほど効果がないかもしれない」という研究結果が発表されました。

研究で調べたこと

韓国の研究チームが、2025年に『Frontiers in Physiology』という国際的な科学雑誌に発表した論文によると、これまで行われた15の実験(465人が参加)をまとめて、「運動後のストレッチがどれくらい回復に役立つのか」を調べました。

比較したのはこの2つのグループです:

  • ・運動のあとにストレッチをした人

  • ・何もせず休んだ人

ストレッチの種類は、一般的な静的ストレッチ(じっくり伸ばすタイプ)だけでなく、動的ストレッチやPNFと呼ばれる方法も含まれていました。

どんな結果だったの?

研究の結果は、多くの人にとってちょっと意外なものでした。

ストレッチをしてもしなくても、次のような項目にはほとんど違いがなかったのです。

  • ・筋肉の痛み(筋肉痛)

  • ・筋力の回復

  • ・柔軟性の向上

  • ・運動パフォーマンス

  • ・痛みを感じにくくなる度合い(痛みの閾値)

つまり、「ストレッチをしても、筋肉の回復が早くなったり、パフォーマンスが上がるわけではない」という結果でした。

それじゃあ、ストレッチって意味ないの?

そう思う方もいるかもしれませんが、そうではありません。

研究者たちは、「ストレッチがまったく意味がない」と言っているわけではなく、

回復効果や筋力アップ効果は科学的にはっきりとは言えない」という結論を出しています。

一方で、ストレッチにはこんなメリットもあります👇

  • ・呼吸が整い、リラックスできる

  • ・体の動きをゆっくり感じられる

  • ・翌日の疲れが軽く感じる人もいる

つまり、数字では表れにくい**“体感的な心地よさ”“リフレッシュ効果”**は確かにあるのです。

効果的にストレッチをするコツ

今回の研究は「運動後」のストレッチに限定されていましたが、

ストレッチを取り入れるタイミングを変えることで、得られる効果も違ってきます。

  • ・運動前:ケガ予防・可動域の拡大に効果的

  • ・日常的な習慣として:姿勢の改善・柔軟性アップ

  • ・寝る前や入浴後:副交感神経を整えて睡眠の質を高める

つまり、ストレッチは「運動のあとにだけ行うもの」ではなく、

生活の中で心身を整える時間として活用するのがポイントです。

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