〜痛み・体の動き・生活の質にどんな変化があるのか〜
「腰椎椎間板ヘルニア」と聞くと、多くの人は「強い腰痛」や「足のしびれ」をイメージすると思います。
日常生活にも大きな支障をきたし、仕事や趣味が思うようにできなくなることもあります。
そんな中、リハビリや運動療法の一つとして注目されているのが ピラティス です。
今回紹介する研究では、「ピラティスが腰のヘルニアにどんな効果をもたらすのか?」が調べられました。
研究でわかったこと
腰椎椎間板ヘルニアの人たちにピラティスを行ってもらい、その効果を観察したところ、次のような改善が見られました。
1.痛みの軽減
ピラティスを続けることで、腰の痛みが和らぎました。
体幹を安定させることで腰にかかる負担が減り、神経への圧迫も緩和されやすくなったと考えられます。
2.体の動きやすさ(機能)の改善
前かがみや立ち上がりなど、日常生活での動作がスムーズになりました。
3.生活の質の向上
痛みが減って動けるようになることで、仕事や家事、趣味への参加が楽になり、「生活の満足度」が高まりました。
4.柔軟性の向上
ピラティスではストレッチ要素も含まれるため、腰回りや足の筋肉の柔軟性が高まりました。
5.持久力の向上
体幹や下肢の筋持久力がつき、疲れにくい体に近づきました。
なぜピラティスが効くのか?
ヘルニアの症状は、椎間板が飛び出して神経を圧迫することが原因です。
ピラティスで体幹の筋肉をバランスよく鍛えると、腰にかかる負担が減り、神経への圧迫が和らぎやすくなります。
また、呼吸と一緒に動くことで血流も改善し、回復が促されるのです。
注意点
ただし、自己流で無理に始めるのは危険 です。
・痛みが強い時期は安静が必要
・正しいフォームで行わないと逆効果になることもある
そのため、最初は理学療法士や専門のインストラクターの指導を受けることが勧められます。
まとめ
この研究からわかったのは、ピラティスが腰椎椎間板ヘルニアの人にとって
・痛みを減らす
・動きを楽にする
・生活を快適にする
・柔軟性や持久力を高める
といった幅広い効果をもたらすということです。
「手術しかないのかな…」と思っている方にとっても、運動療法という選択肢 を知ることは大きな希望になるはずです。
腰の不調に悩んでいる方は、ピラティスを生活に取り入れてみるのも一つの方法です。専門家と相談しながら、自分の体に合った運動を探していきましょう。








