思春期の体力が将来の働き方を左右する?

2025.09.27

~フィンランドで45年間追跡された研究から~

皆さんは「学生の頃の体力」が、大人になってからの働き方や健康にまで影響することをご存じでしょうか?
最近、医学雑誌 JAMA Network Open に発表された研究では、思春期における心肺機能(いわゆる持久力)が、将来の労働能力や病気による欠勤と深く関わっていることが示されました。

研究の概要
フィンランドで行われたこの研究は、なんと 45年間にわたる追跡調査
1976年に10代だった男女を対象に、体力測定(2km走や1.5km走、筋力測定、身長・体重など)が行われ、その後2001年と2021年に「労働能力」や「病欠の有無」について調査されました。
調査人数は1,200人以上。規模も期間も非常に大きな研究です。

主な結果
・思春期に 心肺持久力(走る持久力)が高かった人 は、中年期・中高年期になってから 労働能力が高い と自己評価し、病欠も少なかった

・一方で、筋力や体重(BMI)は将来の労働能力との関連はほとんど見られませんでした。

つまり、「筋肉の強さ」や「体型」よりも、持久力の高さ が将来の働き方や健康を左右する重要な要素であることが分かったのです。

なぜ心肺持久力が大切なのか?
心肺持久力は、酸素を体中に効率よく運び、長時間活動できる力を示します。
この力が高いと疲れにくく、集中力が持続しやすく、体も回復しやすくなります。
反対に持久力が低いと、仕事中に疲れやすくなったり、病気や不調で休みやすくなるリスクが高まります。

日常生活へのヒント
この研究から私たちが学べるのは、
「若い頃からの運動習慣が将来の働き方や健康を支える」ということ。

例えば、
・通勤で少し歩く距離を増やす

・週に数回ジョギングやサイクリングをする

・子どもたちに外遊びやスポーツを習慣づける

こうした積み重ねが、10年、20年先の自分の体を守る投資になります。

まとめ
フィンランドで45年間にわたり追跡された研究から、思春期の心肺持久力が将来の労働能力や健康に直結することが明らかになりました。
「体力づくり」は目先の健康だけでなく、長期的な働きやすさや生活の質にも大きく影響します。

今の生活に少しだけ運動を取り入れて、未来の自分のために体を整えてみませんか?

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