結果は意外で、正常な背骨にも最初から“ねじれ”があることが分かりました。
多くの人は、背骨は真っすぐだと思っています。でも医療現場では、背骨が横に曲がる「側弯症」では、背骨が回旋(ねじれる)していることがよく知られています。
では、側弯症ではない人の背骨は本当にまっすぐなのか? それを確かめたのが今回の研究です。
方法
側弯症など背骨の病気がない50人の胸から腰までをCTで撮影。
背骨1つ1つの向きを精密に測定し、「ねじれ」の角度を分析しました。
結果
・上の方の胸椎(T2〜T4)は左向きにねじれている。
・真ん中から下の胸椎(T6〜T11)は右向きにねじれている。
・特にT7で右ねじれが最大(約2.6°)。
このパターンは男女共通で、偶然ではなく一定の傾向がある。
なぜ大事なのか
側弯症は、胸椎が右にねじれることが多い病気です。
今回わかった「健康な背骨のねじれパターン」が、そのまま側弯症のねじれ方向と一致していました。
つまり、側弯症はゼロから突然起こるのではなく、もともと持っている構造的なねじれがきっかけで進行する可能性があります。
まとめ
・健康な背骨にも最初から左右交互のねじれがある。
・この構造は側弯症の発症や進行の背景になるかもしれない。
・見た目がまっすぐでも、内部構造は複雑で、健康管理や予防のヒントになる。








