ふくらはぎの太さで筋肉の減りがわかる?

2025.09.19

年齢を重ねると少しずつ筋肉が落ちていき、体力の低下や転びやすさにつながります。
筋肉量を正確に測るには専門的な機械が必要ですが、最近の研究で「ふくらはぎの太さを測るだけで筋肉の減りを予測できる可能性がある」という興味深い結果が出ました。

研究では40歳から87歳の男女227人を対象に、約8年間にわたり定期的にふくらはぎの太さと全身の筋肉量を調べました。
その結果、平均するとふくらはぎの太さはほとんど変わらず0.1cm程度の減少しか見られませんでしたが、筋肉量は0.7kgほど減っていました。
ところが詳しく調べると、ふくらはぎが少し細くなった人ほど筋肉量が大きく減っており、両者の間には強い関連があることが分かりました。
特に男性ではふくらはぎが1cm細くなると全身の筋肉量が約1.4kg減り、女性では約0.9kg減るという目安が示されています。
この傾向は年齢や体型にかかわらず同じように見られたため、ふくらはぎの太さは誰にとっても筋肉量の変化を映す“鏡”のような存在といえそうです。

ふくらはぎを測るのは特別な機械がなくてもメジャー一本でできる簡単な方法です。
例えば毎年誕生日に測って記録しておけば、自分の筋肉の変化を把握するきっかけになります。そしてもし以前より細くなってきたと感じたら、筋肉を維持するための生活習慣を見直すサインです。
筋肉を守るには歩く、階段を使う、スクワットなど足をよく使う運動が効果的であり、同時に魚や肉、豆類といったタンパク質をしっかり取ることも欠かせません。睡眠をきちんととることも筋肉の回復に大切です。

この研究からわかるのは、筋肉の減少を気づかないうちに進めてしまうのではなく、ふくらはぎという分かりやすい指標を日常的に観察することで、自分の体の変化を早めに察知できるということです。
転びにくさや元気な生活を守るために、ぜひ一度ふくらはぎを測ってみてください。小さな変化を見逃さないことが、将来の大きな健康につながります。

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